感傷的な話

私だけの話なのかみんなもそうなのかわからないけど、共通の環境から離れると関係性が希薄になる傾向がある。私は小学校→中学校→高校と環境が変わる度に友だちがガラッと変わっていて、大学→社会人の過程でもきっと同じことが起こるだろうなと思うんだけど、それがとても怖い。社会人になって純粋な友だちができるはずもない(社会人サークルにでも入ればいいけど、残念ながら就職先はそういうのがありそうな土地ではない)。今の友人たちは今まで生きてきた中で一番一緒にいて楽しいし、なんというか『仲間』的に感じている。ワンピースみたいで恥ずかしいけど。でもこれはたぶん中学校の時も高校の時も同じように感じていたと思う。高校の友だちはきっと一生友だちだとどことなく思っていた気もするし、当時は普通に大好きだった。でも今はTwitterもインスタも消して完全に距離を置いている。多分、彼女らの変容に耐えられなくなったからだ。まあ彼女らは変わってないと言えば変わってなかったんだけど、大人になっていく彼女らに耐えられなかったのが原因な気がする。別に誰も悪くはない。ただ私が彼女らの人生に興味を失った(見ていられなくなった の方が正しいかもしれない)というだけだ。

多分、今のこの関係もいつかはそうなる。自然とそうなるか、また私がみんなの人生に興味を失ったり、みんなが大人になっていくことに耐えられなくなったりしてひっそりと姿を消すかはわからないけど、そのことがとても悲しい。なぜ自分は恒常的な関係を築けないんだろう、と思う(まあみんなそんなもんなのかもしれないし、割とあるあるだと思うけど)。楽しい関係が希薄になることそのものよりも、今のこの気持ちをすっかり忘れてしまうことの方が悲しい、というか、どちらかというと 恐ろしい かもしれない。実は昔似たような気持ちを抱いていたことがあって、そのこと自体は克明に覚えているのだけど、その時の気持ちはぼんやりとしか思い出せないというか、はっきりと、リアリティを伴った形では思い出せないので、どんなに強烈な思いがあっても、私はそれを忘れてしまうんだな、という認識だけがある。

私がもし時を経てこの気持ちを忘れて、みんなの目の届く範囲から情報ごと消え失せることがあっても、大学時代の私にとっては、みんなと過ごす時間がとても楽しく、大切で、励みで、心の支えであったということを忘れないでほしい。私も残り少ない学生生活を精一杯楽しむし、この時間が楽しいということもみんなが好きだということもきちんと伝えるので、どうかみんなは大学生の時の私がみんなを好きだったということを忘れないでほしい。私が仮にみんなの元からいなくなっても、今抱いているこの気持ちは変わらず、本物なので。それだけです。